■ レッツ☆ルドルフ人生 (裕兄の旅立ち)



「俺、転校するから―――」

裕兄が転校するって言いだした
突然の事でただ呆然とするしかなかった

「由美姉!周兄!――――お願いっ裕兄を止めてよっ!!」




あっという間に裕兄はルドルフへ転校することになった

裕兄は荷物をまとめている
「裕兄、なんで!なんで出ていっちゃうのっ!?」
「―――うるせえっ。」

――――誰も止めてくれない

「なんでっ。なんでよぉ・・・・・・由美姉ぇも周兄ぃも酷いよ・・・・」
周兄はなぐさめるようにの肩に手を添えて言った
。裕太はもう決めたんだ。」
「なんで家まで出なくちゃいけないの!?」
「ルドルフは全寮制の学校なんだよ。」

裕兄がこの家からいなくなる――――
信じられない 信じたくない―――――

「じゃぁ俺もう行くから。」
「裕太、体に気をつけるのよ。」
「たまには家に寄っていきなよ。裕太」
「・・・・・・」
由美姉も周兄も声をかけているのに私は何も言葉が見つからなくて俯いた
も元気でな。」
裕兄がそういうと今更ながらに現実味を帯びる
笑って見送ってあげなきゃならないのに裕兄の顔が見れない
裕兄が動いた気配がしてあぁこれでもういっちゃうんだなと思う
このまま行かせていいのか分からない
ばたんと玄関が閉まる音がした
私は顔を上げて何も履かずに玄関を飛び出した
「裕兄っ!」
家を出たとは思えないくらい小さな荷物を持った裕兄のうしろ姿が見える
裕兄は振向かずに歩いていってしまう
私がもう一度裕兄と叫ぶと空いている右手を空中にひらひらさせた
私は裕兄が見えなくなるまで背中を見送った





家に帰ると由美姉が紅茶をいれてくれたので素直に頂くことにした
甘い・・・裕兄が好きだったこの味
その味とは裏腹に切なさが蘇える
。裕太は周介と比べられるのが嫌だったのよ。」
「・・・・・・僕は複雑だよ。」
確かに裕兄は周兄の弟と呼ばれるのが嫌いなようだった
だからといって周兄を責めることはできない
周兄は苦い顔をして甘ったるい紅茶をすすっている
「周兄は悪くないよ。」
そういうと周兄はすこし微笑んだ


飲み終えたカップを片付けて自分の部屋に戻ろうとしたのに
私の足が向かった先は裕兄の部屋だった
部屋にはダンボールが置かれてありその上に伝票が載せてあった
伝票の宛先は聖ルドルフ
寂しさが募る
もうこの家にはいないんだ
机の上にはエンゼルパイ苺の超ビッグサイズ
私の大好物の超デカバージョンがズデンと置いてある
これ忘れ物だよってルドルフまで持って行ったら怒るかな
今ごろ裕兄は私がこれにかじりついてる姿でも想像してるかもしれない
そう思うとすこしだけ寂しさが嬉しさに変っていった


はソレに手を伸ばすことにした









あとがき

う〜ん。続く・・・・・。
続いちゃったよ裕兄さんっ!


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送