ウェディング　２

「、これからどうするー？」
「とりあえず連絡しておかないとね。電話かして。」
後部座席にもたれながら、会場にいると思わしき友達に電話をかけた。
『あんたどこ行ったのよ！』
「逃げた。（笑）」
『笑ってる場合じゃないわよこっちは悲惨よ！？』
「だろーねー。ははっ、両親来てなくてよかったよー。」
『なにほんわかしてんのよ！いきなりいなくならないでよ！逃げるなら逃げるで私も連れてけ！！』
「・・・・・そんな暇なかったんだし、しょーがないよ。ってゆかまた今度ってことでどう？」
『またってあんたまたこんなことするつもりなのー！？』
『なんなのよっっ！！』
キ―ン・・・・
『ナニがあったのよっっ！？』
耳鳴りがするので電話を遠ざけた
「・・・・。替わって。」




運転手はこの花嫁の逃げる片棒をかついだのかといまごろ溜息をつく
電話を替わったも溜息をつきながら応対をしている
私が悪いのか・・・・？、複雑な気分です
私は座席にもたれかかりながら答えを探すように空を見上げる
ベールが邪魔してよく見えないので外そうとした瞬間王冠にひっかかりビリッと破れた
「いつっ・・・ちょっと外してコレ。」
助けを求めたのだがあいにくは電話の応対で忙しい
身振り手振りで運転手に手伝うよう促す
運転手は慣れない手つきでベールを外すお手伝いをしにかかる
「これも外していいのか？」
「そうそう。全部外して。ウザイから。」
やっとのことでベールと王冠から解放されるとなんだか無性に泣きたくなった
ふとしたその瞬間の表情を見られたのかミラー越しの運転手は目をそらした
そんなことは無視するように髪をバサバサと振りおろした私は空をもう一度見上げて深呼吸をした
「だってしょうがないじゃない。新郎に逃げられちゃったんだから。」
あからさまなの嘆きに通行人から好奇な視線を感じる
空を見ていた顔を戻すとミラー越しの運転手も驚いた表情を浮かべる
なんでこうなったのかねとワタシニホンゴワカリマセンジェスチャーを交えて首を竦めると、そいつは少し笑った気がした




「お兄さん、付き合わせてごめんね。」
「いや、暇だったから気にするな。」
「さてと・・・これからどうするかな・・・・・・・・・とりあえず名前聞かせて？」
「手塚だ。」
「私は、こっちがでよろしくね。いきなりで悪いんだけどお金かして？」
「そういえば財布を忘れたとか言ってたな。それでいくら必要だ？」
「とりあえず１０００円。のどかわいたから買ってくるけど何飲む？」
「その格好で店に入るのか？」
「だめかいな？」
「俺が買ってこよう。何を買ってくればいいんだ？」
「ビール１ケースと烏龍茶一本。あとは手塚さんのスキなもんヨロシクね。」
「昼間っからか？」
「パーティパーティー。あ、あとタバコも。」
「タバコはやめておけ。」
抗議の声をあげる前に手塚さんはコンビニへと行ってしまった
その隙にまだ電話しているにダッシュボードからタバコとライターを探させる
発見されてしまったタバコを受け取り火をつけてどこぞのオヤジのように味わう私の姿は不良娘のなれの果てというキーワードが良く似合う




一本丸々味わった頃、もようやく電話を終え手塚さんはずしりと詰まったビニール袋を片手に帰ってきた
１０００円貸してとはじめに提示した金額からはかなりぶっ飛んでいる（超えすぎです）
ああ神様、この人物は実に太っ腹ですね
「どうぞ。」
「ラッキー、兄さんサンキュー。」
がさごそとはビニール袋からビールを真っ先に選んで速攻開ける
ぷはぁっ、うーうまっっｖｖと言ってるメグに私は手塚さんの紹介をしておいた
「、この人手塚さんてゆんだって。」
「へぇー。そんな苗字あるんだ？手塚さんってさ、あんなとこで何してたの？」
「知り合いの式が終わったところだったんだ。」
「ふーん。こっちとは大違いだよねー？〜？！？」
「って陰険だよね・・・。」
「助けてあげたのに、そりゃないわ。ねぇ？手塚さん？」
「いきさつはなんとなく理解はしたが・・・・・・・災難だったな。」
「・・・・・・とりあえずどっか行かない？こんなとこで暴露話したくないんだけど。」
オープンカーの効果なのか、ドレスの効果なのか、はたまたの効果なのか
すべてであろうと思われる視線をが集中して浴びていたのである
「・・・・・・そうね。」
「とりあえず私の家行って。」
「、みんなすでに押しかけてたりして？」
「みんなしてバカにしにくるの？そこまでみんな意地が悪かったっけ？・・・・手塚さんとりあえずこの道まっすぐね。」












あとがき

ドリームにはほど遠く、オリジナルに激近い感じが・・・。
主人公は、昔不良だったとかは別にないです。（笑）
当然ですが、まだ続きます。
起承転結でいうならば”承”の部分かな・・・。手塚が名乗ったから。（ぇ？）