白の死神 |
――病室 「六番隊隊員、、入ります」 元十一番隊隊員だったは、朽木百哉が六番隊隊長になったときに引き抜かれた。 以後、昇格するでもなく、ずっと世話係りや雑用をやらされている。 いわば、お気に入り、という地位が定着している。 「怪我の具合はいかがですか」 「ああ。良い」 緋真との約束を守りに行った白哉は、無茶な行動で見事それを果たし、ここにいる。 実際には見てはいないから人づてに聞いた話だが、身をもって挺したという。 「仕事は溜まっています。用事があるのでしたら早くおっしゃってください。隊長」 「。まだ怒っているのか」 「いいえ。別に」 「そういうふうに、見える」 「きのせいでしょう」 白哉は軽いため息をついた。 「隊長が休まれると、私は忙しいんです」 見舞いにきていた阿散井恋次は、を見上げては白哉を交互にみる。 白哉は不機嫌そうに言った。 「その呼び方は何だ」 「隊長は隊長です」 「口調さえ変わっている。そのような口の利き方赦した覚えはない」 「命令ですか」 「・・命令だ」 「いやです」 ははじめからそう決めていたかのように話す。 「お、おいっ」 隊長のこととなるとむきになる副隊長、阿散井恋次は戸惑っていた。 の態度が明らかに以前と違う。 「隊長が怪我なさったことに幻滅しただけです」 「何言ってんだよ、。変だぞ」 「かまわん。本当のことだ」 咎めようとする恋次を白哉は制止させ、私の言動を受けとめようとするような行動も気に入らない。 「副隊長。巻き込まれたくなければ、出てってください」 「朽木隊長、何したんすか・・」 恋次は悪くない。それは確かだ。 よくある痴話喧嘩だと信じた恋次は、こそこそとするように出ていく。 「このあいだのことを気にしているのだろう?」 白哉は、ずばりそう言った。 「それほどにいやだったのか」 「もう二度としないでください」 「それはできん」 「見境いがないと言いふらしましょうか」 「好きにしろ。だが、私の名はきちんと呼んでもらう」 「なぜですか」 「それがおまえの特権だ」 勝手な人だ。押し付けがましいとは思わないのだろうか。 「そんなものいりません」 「いらなくとも、特別の関係を破棄することはできぬ」 特別な関係・・聞こえはいいが、単なる幼馴染という、それだけの関係ではないか。 「命令は絶対だ」 利己的に白哉は言った。 友人ですらなくなったことに、いったいこの人はいつ気がつくだろう。 関係はどんどん悪化する、と気づいてもよさそうなものなのに。 「私は看護婦じゃありません」 「知っている」 百歩譲って『白哉隊長』で満足してもらおうと思ったのに。 あれもだめ。これもだめ。 が不機嫌、と流れた噂に、目ざとく反応した者たちが次々訪れては、見物する。 白哉は無意識で、弱々しいふりをして、人々の同情を買う。 彼は林檎をじっと見ていた。 「あー、もう、うるさいっ!この野朗共!」 手近なところにあった果物ナイフを持って、スパパパとりんごを切る。 「なんで私がこんなことを・・」 8等分したものに、地味にナイフを入れていく。 「ご希望のウサギさんです」 オオオーっと観衆の目。 ふと思いついて、楊枝をとりだし、出来上がり。 ウサギりんご1匹に、2本の楊枝。 「痛いっ、これは痛いっ」 よくみれば、ウサギの目に楊枝が刺してあるようにみえる。 「うるさいなー、食えればいいでしょ」 盛った皿を黙る白哉に渡し、じっと目を落とした隙に病室から脱出した。 「あーだこーだ。おまえはお父さんかっつーの」 ぶつぶつ愚痴っていたら、妙な空気を醸し出している部屋をみつけた。 どよよんとした重厚な空気。 ああ、私もお仲間に。とノックすると、すでにへべれけな乱菊をみつけ、みつけられた。 「!!おいでおいでぇ〜。あんたも一緒にやろうよぉ」 うっとりとした雰囲気で、手招きする。 「めっちゃのみたい気分なんデスガッ!」 十番隊隊長の日番谷冬獅郎がを見て、「あー、朽木の」と反応する。 「椅子はー?」 見回すと十番隊隊長の日番谷冬獅郎が、ちょっと待ってろ、と椅子をくれた。 「うわ、やさしいい。感じ入りました!シロさま」 「シロ言うな」 「同じシロでもビャックンと違っていい感じですよ」 「あーはははっ」と乱菊は大声で笑う。 「こっちのお方は・・すんません、おぼえてませーん」 「吉良、イズルです」 畏まって自己紹介をした。 頭を下げる二人をみて、 「なあ〜に、恐縮しちゃってんのよ。んん〜?」とニヤニヤしながら乱菊は言った。 「あんたまさか一目ぼれしちゃったとか〜ぁ」 「あ、ありませんよ。そんなこと」 日番谷が用意してくれた杯を、軽く持ち上げては挨拶する。 「なかなか失礼な人デスネー」 「す、すいません」 「こいつ人見知りするたちなのよー。ねっ、キラ」 「余計だよ」 お酌係なのか、日番谷が杯を満たしてくれる。 「どもども。シロさまは?」 「俺はいい」 「もったいない。酔っ払った姿がみたかったっっ」 無理やりにでもテンションを上げ、気分はハイ。 突っ走るようには、ぐいっとやって、トンと置いた。 「飲ましてみたいよねぇ、でもこどもだしーぃ」と乱菊は遊ぶ。 「うるせ」 「アレルギーじゃないなら介抱しますよ」 「飲まないダケ」 「んじゃ、無茶するときは呼んでくださいな」 日番谷は、不思議そうな顔をした。 乱菊がそれを見て、おもしろそうに言う。 「効くんだよねぇ、のアレ」 「アレって?」 「ア・レ・よ。ア・レ。っね〜」 乱菊は酒が回りすぎているのか、とっても楽しそうだ。 「私も知りたいですねえ。ってまさか。朽木の〜、さん?」 面識がなかった吉良は、ようやくの素性に思い当たった。 「何だと思ってたの、あんた」 「いや。何だろう、と思ってました」 すいません、とキラは恥ずかしそうに謝る。キラは照れ屋さんのようだ。 「ぷははっ。んもう。胸おっこちちゃうじゃない」 松本、と日番谷はツッコミを入れる。 は、その二人の関係が羨ましかった。 「いいなぁ。ぷにぷにで」 「くるしいのよ〜?」 「くるしいのはイヤー。でも、ぱふぱふ憧れ〜」 「やっだあん。たら」 「つんつんしちゃうぞっ」 その言葉に硬直しかけた日番谷の手が滑り、の杯に入れようとした酒粒がこぼれた。 さっとでたの手のひら。 しかし、杯を持っていた手は揺れ、結局こぼれた。 「おっしーい」 「うーん。ダメっぽい」 「悪い」 日番谷は謝る。日番谷は、叱るタイミングを失って、落ち着きがない。 いえ、と手杯を口にするは、苦そうに言った。 「あー、だめだ。美味しく酔えない」 は杯を空にしてから、それを伏せた。 「どしたのよー」 乱菊は徳利をゆらつかせて、不満そうに聞く。 普段が酒を飲むときは、ザルもいいところで、いい酒仲間なのである。 は、背もたれにおおきくもたれて、椅子をゆらせた。 「死神やめよっかな」 「えー、何言ってんのよ」 「事件解決さあ次へ。って感じじゃあくてさあ。一区切りついて、もうぐったり?っていうかな」 「あ〜、わかるわかる。朽木タイチョも大変そよねえ。あーんな顔やらこーんな顔やらで、大変そ。そのくせ肝心なとこは市丸ギンみたいに何考えてんのか、わかりゃしないじゃない。ごちゃごちゃしてぐ〜るぐるして」 百面相のせいで乱菊は気分悪くなりかけた。 「ああ・・ここに私よりダークな回転木馬にはまった人が・・」 「目が回る・・」 「ちょっとー、タイチョもキラも聞いてんの〜?」 キラは自嘲ぎみに苦笑する 日番谷はからむなよ、とあしらう。 「俺もいろいろ大変だっつーの」 「みんな大変・・ちょと救われたかもアル」 トン、とは椅子の足を床に下ろした。 「おっ、復活」 「つうか、朽木んとこは、一応解決したんじゃねえの?」 日番谷は不思議そうに言った。 「おかげさまで。なんていうか、肝心の真犯人が何しだすのか不気味ってのもあり・・」 「んまあ、深刻に考えてもどうにもならんだろ。なるようになるさ」 「やっぱ・・ですよねえ」 日番谷は腕を組むのが癖なようで、視線を合わすのも少し苦手らしい。じっとみていたら、目が逃げた。 伏せた杯の底形をくるくると指でなぞる。 「ていうか、疲れたよ、私ってば」 「は?」 「隊長、副隊長、ふたりとも好き勝手に消えるから、6番隊指揮誰が取るっての。おまけに私は迷子ときた」 は身を乗り出し、隊長日番谷に訴える。 いや、迷子は関係ないだろ、とつっこまれて、は気分を害した。 「もうね。砂糖と塩間違えたくらいでガタガタ言うなと。嫌なら食べなきゃいいし、男ならだまって食えと。だいたい何が悲しくて家計費きりつめて弁当作らにゃいかんのです。毒入れていいですか、毒」 「毒はまずいだろ」 あー、こいつもからみ癖かよ、と日番谷は明らかに嫌そうだ。 「へー、朽木隊長のところもお弁当なんですね。私のところもそうでした。ときどき買いに走らされるんですけど、戻ってくると姿消してたり。なんせ好き嫌いが激しくて。そのくせ好きなものが何なのか教えてくださらないんで苦労しましたよ・・」 ホロリ、とキラは涙する。 「タイチョもあたしのお手製食べたくありません?」 「別に」 「あ〜ん。ふられた〜」 「食堂で十分だろ。そういや、あんま見かけねえけど。実は弁当組多いんかな」 隊長クラスの給料は隊員とは比べ物にならない。席のないなどは特に、超破格で働かされているといっていい。 つまりは生活費をきりつめるための手段が弁当なのである。 隊長副隊長級にこの苦労はわからないだろう。はねばりけのある砂を吐きそうになった。 「つうか朽木ってどんなん食ってんの。想像できねえ」 「精進料理ですよ、ふっ」 「まぢかっ」 金があるならそれなりのものを食え、といいたい。間違っても隊員級の食事と同じものを食べていたら、威厳がなくなる。 「だからって何も、私に作らせるこたないじゃないですか。そりゃ貧乏はどうしようもないんですけどっ。粗食って言われてるみたいで超やだ。めちゃブルー」 幼い頃は、食べ物に困って、よく白哉のおすそわけをもらいに行っていたりした。 あの時はまだ食べ物にもこだわりがあるとかで、栄養がありそうで、見た目派手なものもよくみかけた。 そのつけがまわってきたのだろうか。 本音がこぼれた。 「ああ、マユリちゃんみたいに、豪華フルコース、夢だなあ・・」 「えええっ、12番隊そんないいもの食べてるのお〜?いいないいなあ〜」 「ネムっちが作ってるんですけど、マユリちゃんていつも、見せびらかすように。食べたいかね。私もこの美味を分けてやりたいのだが、ただではあげられないんだね。ってゆーんです。悔しい」 「うは。想像しちまった」 キラは思い出したように言う。 「そういえば四番隊の卯ノ花烈隊長、腕はプロ級だって聞いたことがあります」 「食べてみたい・・」 各人、好きな料理を思い浮かべうっとりとするが、ふと卯の花の怪しげな微笑に胃痛胸焼けを起こした。 「夜風・・あたってくる・・」 青い顔で、ふらふらとは出て行った。 外は暗く、風が冷たい。 長く長い一週間だったと思う。 外はあちこちくずれ、景観は悪いが、味がある。 「う〜」 胃がキリキリと痛い。 尸魂界の大きな異変。ルキアの処刑。双極の破壊。藍染の謀反。中央地下議事堂の制圧。崩玉の在り処。 多くのことがおこり、多くの人が動いた。 今後、尸魂界は、大変革を余儀なくされるだろう。 崩玉を使用した予測不可能な異変は何をもたらし、何を目的とするのか。 そんなことは一隊員ふぜいのが考える問題でもないからよいとして。 白哉にしてみれば、ルキアを連れ戻す任務を与えられ、お持ち帰りしたはいいが、ルキアの魂魄と同調した崩玉の行方が感知され、藍染支配下中央四十六室の司法裁定により不条理な死刑を遵守せねばならず、振り回されたあげくに死にかけた。 恋次にしてみれば、仲の良かったルキアを守りたくて必死で、白哉と戦闘までして、やっぱり死にかけて。 私といえば、外にでるなと意味不明な命令を白哉にされ、指揮官不在の6番隊をどうすりゃいいのと小時間苦悩した。 まあ、そんな一日だ。不器用な頭であれこれ考えるのは相当苦痛である。 みな、多少気が変になってもおかしくはないか、とは思った。 でも、やっぱり11番隊はいいなあと思う。 単純明快。戦いが全て。趣味といっていい。戦闘のためなら、敵を作ることも厭わない。頭脳は、戦いのみに集中できる。 「酒持ってくればよかったな」 肌の寒さに、少し凍えそうだ。 少し歩いた。 自分の住む世界がここにあり、人生という名前の道を探している。 私の人生とは何なのだろうか。 どこか狭っくるしい。生きている実感があまりない。 一族は、斬魄刀を持たない。これは非常に珍しいことだが、霊力が暴走しやすい体質なために、持てないのだ。 だから普段は、霊力をなるべく使わず、温存する。 斬魄刀は霊力の大きさを象徴するようなもので、卍解などしようものなら、それは死を意味する。 一度はやってみたいが。 その代わり、斬魄刀以外の能力。白打、歩法、鬼道に関する基本的な能力に恵まれている。 いずれにせよどれも霊力を使い、大きすぎる霊力は魂魄に負担をかけ、悪循環を生む。 死の道を歩む一族、それが一族。 「死か・・」 死とは何なのか、ソウルソサエティにいるとわからなくなるような気がする。 だから短い命を懸命に生きる現世が憧れだった。 実際に何度か行ったことはあるが、そこは自分の住む世界ではなかった。 義骸の重さに耐えかねて、任務放棄をしたことがある。 やっかいな体だ、とそう思う。 白哉がに何もさせたがらないのはそのためだった。 「でもさ。それじゃ死神じゃなくて、死人じゃん?」 何かがしたい。ずっとそう思ってきた。 白哉は気心のしれた友人が少ない。 来るもの拒まず去る者追わずの姿勢だが、口にした言葉は必ず守ろうとする、言葉と行動が同等行為な生真面目人。 一度信用すればとことん信じぬき、わが身を振り返らずに突き進む優しさ。 相反するように、言葉がなければ行動できず、信用できなければ見守ることもできない。 情などないと嘘を並べ、さらに己を苦しめることを知っていてなお、そうせざるをえない。 愚かだけれど、信念はひとつ。 それが羨ましいとさえ感じることもある。 私の行いは、彼を苦しめる。生きていくだけで苦しめている。 行動のために言葉を作り、見守り続けるために信用しようとする。 時々、何の目的があるのか問いたくなるほどわからなくなるけれど、結局、破滅の道を歩もうとする友人を見過ごすことができないのだ。 「わかってるさあ・・・」 歩を進めた。タンタタン、とリズムを刻む。 風を切る。冷たい風を切る。人もいない広場は、足元が明るい。 眠たい心に広がる夢の音。景色が斜めに流れていく。 澄んだ大気に向かって、ふわりと浮かぶ。大きく息を吸った。 霊子に囲まれたこの空気、この軽さが好きだ。 視界に人が映り、それを見てたら、バランスを崩した。 「あ〜、偶然通りかかったんだけど。なんか邪魔したみたいだな」 わりぃ、と日番谷は言った。 胸を押さえて、咳をした。こみあげる不快感に眉をしかめる。 「お、おいっ」 かけよった日番谷は、絶句する。 は日番谷を遠ざけて、石畳に思う存分吐いた。 食事をしていなかったために出るものはお酒だけ。 そして、数滴の血痕にいやな予感がした。 は、とんとんと軽く胸を叩く。 「あー。死ぬかと思っだ」 「大丈夫なのかよ」 「み、みず・・」 「ねえよ」 さすがに状況を理解した日番谷は、の腕をひっぱった。 「まったく。酒飲んでもいいことねえって。それでも飲むんだから不思議だよなあ」 わかんねえ、と日番谷は呆れて呟く。 「おまえって実は悪酔い常習犯だろ。あんなくるくる回ってたらそりゃ吐くって」 つれてこられた水道で、は口をすすいだ。 少しの咳と少しの血液。日番谷は立ち入らない。 「で、何してたんだ?」 「・・ストレス発散・・?」 体を動かしていないと、心までなまってしまう感じがする。 「ストレスねえ・・。まあ、ちゃんと休めよ」 「シロさん、ありがと」 「あ、ああ。つうか顔色まじ悪いんだからな」 「・・しばらくすれば落ち着くんで」 適当に場所を探し、はそこに腰を降ろした。 薄く雲がかかり、月明かりが弱まっている。 「月見も何もありゃしませんね・・ていうか、くったくた」 足を広げ、楽な姿勢で呼吸する。 「松本の心配も的中、ってか、そこで寝たら風邪ひくぞ。あとで一応見にくっからな」 日番谷はそういって、背を向け歩いていった。 いい人だと思う。ああいう人を好きになれたらと思う。 世話好きで、恩着せがましくなくて、一定の距離感を保ってくれて。 さりげなく気を配ってくれる、とても自然体な人。 なにより、感情に素直な点が、好きだ。 あっちから来たのかな。 あっちが宿舎なのかな。 どうも隊長クラスの瞬歩は進出気没でいけない。 「稽古、つけてくれません?」 疲れたように、は言う。 遠くの気配が、冷たく言い放った。 「無理をするなと言ってあるだろう」 「冷たい・・」 ひらりと白い衣が中を舞う。 月明かりの下、影で顔が見えない。 よく考えたら白哉はまだ病院にいるはずだった。 「抜け出してきたの?」 「・・・そういうことになるな」 「傷、開くわよ」 「問題ない」 「怒るわよ」 白哉は何かいいたげな顔をして黙っている。まるで捨て犬のような瞳をしていた。 「わかったわよ。それより外でるなら何でもいいから羽織りなさい。風邪ひくわ」 日番谷の言葉を思い出して、自分のことはどうでもいいと少し投げやりになった。 飾り気のない白哉はいつもとは少し雰囲気が違う。 哀しみをまっすぐにたたえて、なんだか折れそうだ。 小さいころから泣きそうな顔をしていても絶対に涙をこぼそうとしなかった人。 脆いくせに強い人。甘えが欲しいくせに素直に受けとらない。 私はいつからかそれに慣れて、優しい慰めを与えなくなった。 それでも彼の優しさは変わらなかった。 白哉の優しさはいつだって甘くて辛い。 わずかな霊圧も見逃さずに駆けつけてくる。 白哉はを抱きかかえた。 「一人で歩ける」 「私も、怒っているのだ。静かにせよ」 私は彼が来ると、知っていたのだろう。 どこかで一線をひいておかなければ、と思う。 |
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