ヒカルとアキラに共通点があるとしたら・・・・それは囲碁かの事だろう


■ 遊ぼうよ


「あっ、ヒカル遊ぼー!」
「ごめん。俺これから囲碁の集まりあるから。」
最近ヒカルと一緒に遊んだ記憶がない
ヒカルは囲碁にハマって毎日囲碁漬けの日々らしい
囲碁部に入ったのはいいけど院生になるんだ俺って退部してた
三谷がいうには「トーヤぁっっっ〜!」とラブコールしながらやめたらしい
それから三谷も囲碁部には行かなくなった
きっと三谷は「ヒカルうぅぅぅ〜!」とラブコールしてたんだろうな
あぁ〜いやだねぇこれだからホモだちは
これでトーヤというやつが「三谷ぃぃぃ〜!」ってなって泥沼だね
「毎日イゴイゴぉ〜。たまには私と遊んでよ。」
「だーめーなーのー。だってトーヤが待ってるんだから。」
あー。またトーヤコールかよ。
僕の名前はトムソーヤとかだったら面白いのにな
ちょっと遠いか・・・
囲碁しかできない人間らしい
囲碁といえばあのおかっぱを思い出す
しまった名前聞いてないし名乗ってないっ!
せっかく友達になったのになー
「まぁいいや。おかっぱと遊ぶから♪」
。”かっぱ”って?」
「河に浮かんでる死体・・・そうじゃなくってちびまるこヘアだよ、ヒカル。」
「だれそれー?」
「容姿端麗、フランス人形みたいなおかっぱ男子」
「・・・・ん?」
「まぁいいや。遊んでくれないみたいだし。院生で勝手に頑張ってよ。」
もうヒカルなんぞ知らんと言うとヒカルは泣きついてきた
「待てよー。今度遊ぼうぜ。あっそうだおまえも囲碁覚えればいいんじゃんっ。なっなっ?」
もう何度ヒカルに囲碁覚えろと言われたことか
結構しつこいよねっていうかある意味偉いよね
そのたんびに断りつづけている私も偉いと思うけど
「勝てない囲碁やって何がおもしろいのさ。」
「置石置いていいし指導碁にするから〜。」
指導碁ってナニ?と聞くと手を抜くことだそうだ
「それじゃおもしろくないじゃん。」
「そっか。・・・しまった俺!どうしようまた口がすべっちゃったよ。サイ〜。」
サイってなに・・・?
動物園を浮かべてみたがピンとこない
サイコ〜とか言いたかったのか?ムカツクなそれ
サイテ〜と言いたかったんだろう多分そういうことにしといておこう
ヒカルはもうスキなだけ置いていいよっ!と意地になっている
しつこいヒカルに負けましたよ私
「わかったわかった。じゃぁ今度囲碁やろうね。」
ヨシッ!と親指立てながらヒカルは滅茶苦茶嬉しそうだ
よくひとりでぶつぶつ独り言してるけどヒカルって元気だよね



今日はヒカルが遊べないのでおかっぱ君のところへゆこう
ガラガラガラ・・・・ただいまー
あらいらっしゃいこないだの子ね
出迎えたのはやはり受付のおねえさん
おばさんなんて言ったら速攻追い出されるんだろうな
「打ってくの?」
「今日は遊びに来ただけなんだけど・・・・ダメ?」
最後の方を上目遣いで頼んでみる
「ダ、ダメじゃないけど・・・。」
よっしゃ。オーケーらしいよ。これでお金払わなくていいね
「で、おかっぱどこ?」
「・・・・!!・・・・・」
ブフゥッって近くの席のじいちゃんが茶を吹きこぼす
おねえさんは唇に人差し指をたててそれは禁句よとおっしゃった
じゃあ何てよぼうかな
「ブリーフ?」
ゲフゥッって近くの席のじいちゃんが飴玉を呑みこんだ
おねえさんはたしかにぽいっけどダメよとおっしゃった
「なんだろね・・・妖怪?」
あのまま髪が伸ばして妖怪変化ぇーって言わないか
ああ・・・それめちゃくちゃ怖いな
「だれが妖怪なんだ?」
後ろから声が聞こえたので振りかえると白スーツのくわえタバコ
「あ、ホスト。」
「誰がだ。」
「白スーツがね。」
「俺を知らないのか?」
「知るわけないじゃん。私まだホストと付き合う年じゃないし。」
「俺は囲碁のプロだ。それに緒方という名前で呼んでもらおう。」
そう言って白スーツが私を睨む
「睨んだって怖かないよ。妖怪の方がめっさ怖いさ。」
言い返してやると入り口からおかっぱの声がした
「あ、いらっしゃい。来てくれたんだね。」
でた妖怪未遂
髪伸びてなくてよかったよ
ああでもなにげにこいつ可愛いな
着物着てたら家の隅で座ってるいわゆる座敷童子というやつだ
白スーツがおかっぱに問いかける
「これが昨日言ってたお友達ができたんだというやつか?」
「うん。そうだよ。緒方さん。」
するとその緒方とやらが私に向かってタバコをくねらせながらこう言った
「君、名前は?」
ナニを偉そうに
私はおかっぱにかわいく名乗ってやった
つまりタバコ男に背を向けた

です。どうぞヨロシコ。君の名前は?」
「あ、僕はアキラです。よろしくねさん。」
「なんだおまえらまだ名乗ってなかったのか。」
ニタリと笑うその笑みはまさに悪魔が適当な言葉だろう
ツノとシッポ生えてると私が呟いたのだがタバコ男は地獄耳
これでも囲碁は強いんだと自信ありげに答えてる
「おがっち幼いよ・・・。」
これから一局打たないかっておがっちプロなんじゃなかったっけ
するとアキラもプロだぞというので私ってば驚いた
「ちょっとアキラそういうことは早く言いなよ。」
「ボクハプロダヨッッ」
っておぃ、それは早口だろ・・・
「今日は遊びに来ただけだし?おがっちとアキラがやれば?」
「・・・・・・。そうだな。アキラ君やるか?」
さん折角遊びに来てくれたのに悪いよ。帰らないで僕とやろうよ。」
「あのねー誰が帰るって言ったの。遊びってのは囲碁やるだけじゃないの。
見てるだけでもいいのよ。しゃべったりするだけでも立派な遊びなのよ。
っていうか話し相手してもらいにきたんだけどね私。」
アキラは囲碁馬鹿でふつうに遊ぶことを知らないんだなと私は納得した
なにせケンタを人の名前だと思ってるからね
マックはパソコンだし。合ってるといえば合ってるけど
「じゃぁ早く終わらせるね♪」
そう言ってアキラは碁笥に手をかけた
「アキラ君。早く終わると思うのか?」
「あ・・・そうですね。頑張ります。」
おしゃべりしたいから絶対待ってて帰らないでと私はアキラに念を押された
そんなに語り合いたいのかアキラ・・・
いつまでもどこまでもしゃべりそうだよ人生の年月分

アキラとおがっちの戦いは長かった
碁盤を眺めていようかと思ったけど余りに暇だったので
うろちょろしているうちに市河ねぇと仲良くなった
おばさんと言ったらやはり追い出されかかったけど
おがっちの知り合いということでおじさんたちに止めてもらえた
おじさんたちは小さい子は珍しいとジュースやらお菓子やらいっぱいくれた
全部食べるとおなかいっぱいになって私はそのまま寝てしまった


起きるとそこは車の中でアキラの膝枕という状態だった
ガバっと起きあがったら車の天井に頭をぶつけた
「だ、大丈夫?」
「へ、平気だけどさ。なんで車に乗ってんの私。」
つーかコレ誰の車?
運転席に目をやるとそこにはおがっち
「やっと起きたか。」
「ええまあ起きたんですけどこれからドコ行くの?」
「僕の家だよ。」
「ああ、そうなんだ。ええっ?」
なんでそんな話しになってるのかわからなくて私はしばらく放心した
「明日は学校休みだろう?コレで家に泊まると連絡しておけ。」
おがっちに携帯を渡され知らず知らずのうちに家の番号を押していた私
ああそう明日は学校休みだから泊まるんだよねって留守電に入れていた
「なにか家族に言われたか?」
「うんともすんとも言わないけど?」
「それじゃぁ泊まっていけるんだねっ♪」
そりゃまぁそうなんだけどさ・・・まあいいかアキラの家なら
「なにか手土産でも買いに寄るか・・・。」
「あっそれじゃあ緒方さん。ダンキンに寄ってってください。」
どこに寄るだと?アキラの提案におがっちは目が点になっている
ここからは見えないんだけどね
緒方はハンドル操作をあやうく間違えるところであった
驚くな俺!
あぶなかった・・・ もう少しで名人の息子を死なすところだ
アキラ君の口からマイナーなファーストフードの省略形を聞くことになろうとは
予想だにできなかったからである
「ダンキンか・・・。」
たしかに俺はその店を知っている
学生時代に何度か利用したな・・・
だが一体誰だ。天下の塔矢家に吹き込んだのは
さん。一緒にチャレンジしてみよう。」
「あ、いいよ。ついでにケンタもチャレンジしに行こう。」
緒方はアキラ君にファーストフードを教えたのはこいつかと理解した
しかしチャレンジという言葉がいまいち見えてこない
二人とも楽しそうなので俺はこっそり楽しむ事にした



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