第六話コーチ


、今日はこれからテニス部の見学に行く予定
昼に新聞部が噂についてインタビューをしてきた
わざわざインタビュー?学校ってこういうところなの?
否定したがあまり信じてくれなかったので周助を呼んで納得してもらった
ニッコリ魔力全開!これでしばらくはごまかせそうだな
この隙に話題を変えよう
逆に手塚ってどんな人か聞く
本当に国光は学校一番モテる男だそうだ
・・・・・謎!
しかもテニスが強いレギュラーだという
周助が言うにはゴレンジャーは全員レギュラーなんだって
・・・・・・・謎!!
テニスとは縁があるな
切っても切れない関係
この学校はテニス部が強いらしい
・・・・・・・・・ほんとに!?
周助は笑って流してたけど
いつもならほんとだよとかそんなことないよとか言うはずなのに
しゃべらないから逆に気になる
どれぐらい強いのか興味が湧いた
だから見学に行こうと思う
「男子テニス部も見に来てよ。僕のテニス見ていって。
もっと僕のこと知ってほしいから。
念のために聞くけど、見に来てくれるよね、。」
「・・・・・わかった。それじゃ、あとでね。」
そのニッコリ魔力がくせものなんだぁー!
こっちを見るなぁ〜!!念のためってなんですかー
行かないと…どうなる私!頑張れ私!


そして女子テニス部コートに到着
それにしてもいないなぁ
「今日は強い人来ていないのかなぁ・・・・。」
独り言をつぶやいて 「強い人?」
「あらまあ、竜崎先生ではござりませぬか。」
、なにこんなところで面白いセリフを吐いているんだい。」
今のは面白いセリフでござりまするか?
「テニス部強いって聞いたもので。
今日はいないのかなぁ。せっかく見に来たのに。」
「ん?それは男テニのことじゃないか。」
「ダン・テニって誰です?」
「あっはっは。男子テニス部のことじゃよ。」
略すなぁ〜!!
近頃の女のコは略すのが好きらしい
もしかして竜崎先生ってギャルですかぁ〜!!
ギャルってガールつまり女のコっていう意味でんがなー!!
日本の未来も末おそろしいな
「なぜそんなに驚く。」
「いえ別に。ところで男子が強いってことは女子は弱いんですか?」
「はっきり言えばそうだね。」
「はっきり言いすぎです。」
「女子テニス部に入るのかい?」
「今決めました。」
「そうかい。これから男テニの方に顔をだすが、おまえも行くかい?」
「そのつもり〜」
気をつけないといけないな
先生って案外めざといからな






竜崎先生と共に男子テニス部コートに到着

「うちのレギュラーは強いぞ。」
へぇ〜ほんとにこの学校のテニス部って強いんだ
父さんも同じようなこと言ってたっけ
試合に負けそうになるとうわごとみたいに
“うちのはつよいぞー”
しかも説得力ないんだな、笑!
父さんも竜崎先生も親ばかだなぁ。しみじみ
「ここで一番強いのは手塚だよ。」
えぇ〜!?国光ぼっちゃんがですかぁ〜?
あいつひたすら真面目だからな
それはもうひたすら努力してそうだな
思いこんだら一直線?
あぶないあぶない
「それにしても男テニって何人いるんです?」
めちゃくちゃ多い
めちゃくちゃウヨウヨしてる
「さてねぇ。100人くらいかな。」
それは多いですねぇ
「部長も顧問の先生も大変でしょうね。」
「あぁ顧問はわしがやっとる。」
「は?」
「おや知らなかったのかい?」
聞いてませんよー
それに何?
なんで周りがこんなにテニス関連なの?
テニスもうやめたのに
神様ってさ、意地が悪いよね
なんでわざわざこんな境遇に置くかな
まさか試合しろとか言わないよね
ねぇ、先生?
だって私がテニスやってた事知らないよね
「さて手塚はどこかのぅ。」
あぁよかった
特につっこまれる事はないみたいだ
「今日は国光を見に来たんじゃないんですけど。」
「おやそうなのかい?じゃぁその辺で見てるといい。」
とりあえず近くにいてほしくないな
と思ったら先生はどこかへと行ってしまった
あぁよかった
傍にいるとなんかイヤな予感がするんだよね


「やぁ、僕の為に来てくれたんだね。」
たしかにそう、そう約束したけれど
あれは約束といえるのか?
「周助、いきなり現れると心臓が止まる。」
しかもうしろから気配を殺して近づくのはやめてもらえまいか
振りかえるともう一人いた
なにか用か?」
「国光か。一応周介を見に来た。そう。一応。」
ふたりそろって突然なやつらだな
「部外者は立ち入り禁止だぞ。」
「つれないな。竜崎先生何も言ってなかったし、気にするな。」





コートの隅の方で玉拾いの一年生らしき二人が騒いでいる
喧嘩している模様だけど止めないのか?
周助は楽しそうだな、国光は困ってるよ
とりあえず見学するには邪魔だな

「国光ラケットかして。あとボール二個。」

は一年生に狙いを定めて面ではなくフレームで玉を打った
それはもう野球っぽく
<<ボンッボンッ………………………ドカドカッ>>
「ラケット返す。」ポフッ
気付かれないうちに国光にラケットを返した
玉は二人にみごとに命中している
「………あぅっ」「………いっつー」
「誰っすか〜?」
は国光を指差す

ついでに周介も手塚を指差した

「……フシュ―」「……すいませんっす」

ふむ、国光は先輩らしいんだな





「枠で打つとはなかなかやるね。。」
「周助こそすばやかったわ。」
わたしにつられてやったんだとしても
とっさに国光を指差すなんて普段の行いが知れるところね
それに反射神経がすごくいいね
なかなか面白い人材だわ
「二人とも俺をだしに使うな。」
がテニスできるなんて知らなかったよ。」
「俺もだ。」
ちょっと待て
わざわざ野球っぽく打ったっていうのに
「それなら面で打ってるわよ。何の為に枠で打ったと思ってるの?
枠を使えばバットと同じよ。」
「あ、そうか。テニスできるわけじゃないんだ。」
「そうだったのか。」
そうよ そういうことにしておいて
テニスできる事はまだ誰にも言ってないのよ
「それでもすごいよ。」



そこにある男性が険しい顔で現れた
きっといつもこういう顔の人なんだろう
「おまえら何やってんだ。」
「この人誰?」
「ここの部長さんだよ。」
「女なんか連れこんで何してる。ここは部外者立ち入り禁止だぞ。」
ここでようやく彼が怒っているらしい事に気がついた
険しい顔は怒っていたからなのね
「彼女は僕の連れです。特別扱いしてください。」
「なんだとっ。」
「ええとぉー、失礼しました。それではこれにて。」
さらっと妙な発言してくれるな
しれっとし過ぎ
怒ってるよー、部長さん
かりにもあんたの先輩でしょうが
ゴタゴタはいやだぞ
国光!見てないで助けたまえ
もー、向こうの方で見てくるか
関係ないフリをして移動しようとしたが呼びとめられた


「ちょっとまちな。こいつは私のお気に入りでね。」
おおっ!竜崎先生よいところに!!
ところでお気に入りとはなんですか?
私は先生のおもちゃですかい?
「こいつはテニスができるんだ。」
「できませんよ。」

さっきだってそういうことにしておいたんですから
「女子テニスに入ることに決めたんだろう?」
「入りません。さっき決めました。今テニスできないって言いませんでしたか?」
「アメリカで…」
「竜崎先生おしゃべりが過ぎますね。………それにわたしは部外者ですよ。」
「そうかい?だったら男子テニス部のマネージャーにならないかい?」
「嫌です。」
「なら一年を指導するコーチってのはどうだい?」
「嫌なんですけど」
即答してるっていうのに先生しつこいね
「アメリカで…」
「竜崎先生それ以上何か言うと報復しますよ。そのことは言わないで下さい。」
「先生!!いきなり何を言うんですか!!」←ヨコから部長乱入
部長とやらうるさいですね
今先生と対決してるんですから
ちょっと黙っててくださいよ
、わしは何も知らんよ。カマかけただけじゃ。」
何も知らないってわけですか?本当ですか?
先生ってめざといんですから
まったく食えないばあサマですね
可愛げがないですよ。
「それに面白そうじゃないかのぅ。やってみろ」
「りゅうざきせんせぇ?勝手に話進めないでくださいって。」
「先生俺は反対です。俺に負けたらその話は無しですよ。」
「あんたもかなりしつこいわね。」
先生お願いだから喧嘩売らないで、煽らないで、私は見に来ただけなのよ
それに話を進めるなぁー!!





そばにいた国光がその会話に乱入してきた

「竜崎先生、と試合をさせて下さい。」
あんた今まで話聞いてたでしょう?
何の話聞いてたの?
たまに何も聞いてない時あるでしょ
「だめだよ国光。おまえ強いんだろう?国光とやる理由なんてないし。」
一番強いって話じゃないか。それになんでいきなり試合なんだ?
「じゃぁ僕とやらない?クラスメートだし。」
「えー周介も?無理無理絶対呑まれるって。
面白そうだけど、負けるのはイヤだしね。」
なんでコートにいるときだけ目が開いてるのさ。結構怖いんだよ。
「それにテニスできないって言わなかった?
それよりあんたたちのプレイの方が見たいわよ。
まだ見てないんだから〜。」



「ちょっと待て!俺を無視するな!」
ところでさっきから部長(?)うるさいわね。ちょっと静かにさせたいわ
そういえばここで一番強いのが国光ってことは、この部長さん国光より弱いっ
てことでしょ。それって結構辛いわね。
人徳で選ばれたってやつかしら

「もーかなりしつこいわ。1セットだけよ、私体力無いんだから。
サーブあげる。だからこっちの陣地が私のね。
コートチェンジめんどくさいから無し。さっさとやるわよ。
国光ラケット貸してついでにコールして。周介ボール渡す。
6ゲーム先取でいいよね。」
「「……………」」
「友よ。しっかり見ておきなさい。めったにこんなことしないんだから。」

出血大サービスよ!!
久しぶりに全身体力使いきってみるか。
あとはこの男次第だわ。
そんなこんなで部長とテニスをすることになった
テニスできないってあんなに言い張ってたのに




「ほぅ……これは……」
「綺麗だね。」
「そうだな。」
「うん。こんなテニスがあるんだね。はじめて見たよ。」
「おまえたち………あれに気付いたか?」
の玉、すこしづつ厳しくなってる。」
「部長もよく返している。」
……あれは……まさか……
「うそ……部長のテニス変ってきてる」
「あれは……いままでの部長ではないな。部長手強いな。」
も強いね。」
……まさか……意識して……?
「あぁ。ずいぶん接戦だな。」
「部長と同じくらい実力があるってことかな?」
「それにしても部長上手くなったな。」
「おまえたち……まだわからないのかい?」
「「??」」
「いや、いいんだ。」
「どうしたんです?」
「最後まで一つもらさずしっかり見てな。
手応えは打ち合った者にしか分からん。」
「「……?……」」


ゲームは5−5になりどちらも負けてはいない
部長を応援する声が盛大にあがっている
部員全員が部長VSを見ていた

はスタミナ切れらしくしんどそうだった
を応援する声が遠くであがり部長の応援に消された

しばらくすると近くに大きな声でを応援する声がひとつ

頑張るニャ―!!!」
その声がとどいたのか彼女が笑う
彼女はとても楽しそうだった
その笑顔に吸いこまれそうになった
いままでずっと綺麗で少し面白い子だと思ってたのに
僕はこのときはじめて彼女を可愛らしいと感じた
だから僕も彼女を心底応援したいと思った
がんばれー!!」
隣の手塚は複雑だなと呟いていた
僕と英二の応援合戦に加わったのは河村と一年の桃城だった
何度もデュースに持ちこんだ結果、ついに勝敗がきまった。
「ふぅ…………国光、コールゥ〜」
「!……ゲームセット6−5ゲームウォンバイ


「部長さん、ありがと〜!楽しかったぁ〜。」
「くそっ……!」
負けた部長はとても悔しそうにしている。
はっきり言って負けた部長を見るのはたしかに複雑な気分
僕も部長に負けないけど
手塚もそうだけど
もうすぐ大会を控えているからね
ちょっと複雑かな
は部長と話をしている
ここからその話は聞こえない

「部長さん強かったよ。だから自信もっていいよ。」
「だが結局負けた……勝てるハズだったのに。」
「そうね。でも感じたでしょ?ボールの流れ・体の動き・新しい自分に。」
「あぁ、おまえ凄いな。おまえの名前は?」
「凄いのは部長さんだよ。もっと自信を持ちなってば。」
あなたとだからあれができたんだよ。もうやりたくないわ。
でもこれから辛いよ。未来の自分を知っちゃったんだから。
あれを体得するのは大変だけど、あきらめちゃだめだよ。
「あなたはまだ伸びるんだからさ。頑張って。」
「もっと早くおまえに会いたかったな。」
「殺し文句だね。でもあなたが昔のあなただったら多分できなかったよ。」
「おまえにこれをやる。」




「お疲れサマ。」
「もうへとへとだわ。」
そりゃもうぐったり
体力ないわ、ノドからからだわ
周介開眼中のとこ悪いけど、水分欲しい
あぁ国光、また眉間に皺寄せたりして……
心配しなくても大丈夫だって
「そんなに心配することもなさそうだよ。部長さんは目がまだ死んでない。」
部長さん本当に強い人だから。感心するよ。私も最初は心配したけどさー
本当に心配したのかってほど最初勢いついてたけど
肩書きだけじゃないね、ほんとに部長ってだけあるよ
あのひと自分でも気付いてないみたいだけど、自分の心の強さに
強くなれることに気付いただけでも良しとしようか
「おめでとニャ―!・・・・・・がしっ」
「お疲れ。」
「く、くるち・・・」
ぺリっ

「秀一郎、サンキュー。」

「英二も周介も応援ありがとうね。」
英二も水分持ってないの?水分水分・・・
気付いてくれたんニャ―。」
「あれだけ大きけりゃね。あと他に二人ほど応援してくれたでしょ?アレは誰?」
「ここにいるタカさんと一年生の桃城だよ。あ、タカさんは僕の友達ね。」
「はじめまして河村です。はいコレどうぞ。」
ん?水分?やったぁやったぁ
愛しの水分〜
うれしいーなぁー
すっごいいいひとだなぁー
「ありがとうね。タカさん。私。」

ゴクゴクゴク・・・・・・プハーッ
とたんに汗がだーらだら
「誰かタオル貸して。」
国光がかばんをひっぱりだしている
いい人国光〜♪
「はいっ!これ使って下さいッス!!新しいですから安心してくださいッ!」
誰?
いつからそこにいたんだ?
さっきまで隅っこのほうにいなかったかい
すばやいなぁ
それにしてもえらく元気な子だなぁ
「え、あ、ああ。ありがとう。で、君は誰?」
「一年の桃城武です!」
「そうか。桃ちゃんね。ここに来たときそこの一年生と喧嘩してた。」
「見てたんッスか?」
「まあね。ね?国光に周介。」
そう同意を求めると周介は笑い始めた
その隣で国光が憮然としている
「国光もわざわざありがと。」
そういうと少し顔がほころんだ気がした
桃ちゃんともうひとりの一年生のコンビはまだ顔を赤くしている
「桃ちゃんの喧嘩相手は何ていうの?」
「おい。挨拶しろよぉ。」
「・・・・・海堂薫です。よろしく。」
「お願いしますっていえねーのかぁ?」
「・・・・・フシュ―。」
喧嘩をはじめてしまった。
今の私は喧嘩を止める気力がないので放っておいた
そんな二人の頭をノートの角で制した人が現れた
「こんどは誰?」
「二年乾貞治。よろしく。さっきの試合見せてもらったよ。」
「試合?ああコートの外でノート取ってた人ね。勉強になった?」
試合ねぇ、なんだろね
あれは試合とは言わないけど
勉強熱心だからまあいいか
「バレてたのか。これは追加しておかなきゃならないな。」
「見える位置にいればそりゃバレるわよ。」
それにしても楽しんでしまった
教えるだけのつもりだったのに
部長さん反応がおもしろくて、どこまでいけるか試しちゃったよ




俺と試合してくれないか。」
「ん国光?またさっきの話を繰り返すの?友達とはやらないよ。
だから〜あれは部長さんだからできたの〜。
それにまだ国光のプレイみてないもの。
それにね。忘れてるようだから言っとくけど私ラケット無いのよ。
自分のラケット以外で試合したくないわ!」
「だったら見ていってよ。約束したでしょv、そしたら僕とやってくれるよね。」
「周助私はもう疲れたわ。このぐったりを見ておいてまだやろうって?」
「いつでもいいよ。それよりテニス部入るんでしょ?」
「入らないわ。」
はっきりいってそれは無理だわ。
やりたいと思ってもまともな試合できないからなぁ。
それにかなりブランクあるしね。もう半年よ半年振りにラケット持ったわ。
「なぜ入らないんだ。テニスが好きなんだろう?」
「いくら好きでも無理なもんは無理。テニスできないって言ったでしょう?」
「さっき部長とやってたでしょ?」
「ただ黙らせたかっただけよ。それにそれとこれとは別よ。」
「理由を聞かせてよ。」
「知りたいニャ―。」
「僕も知りたいな。」
「・・・・・・・」
よくもまぁみんな揃って話したくない話題を振るわね。
「あんたたちそんなに人の不幸話をほじくり返したいわけ?」
「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」

「聞かせてやったらどうだい?こいつらは友達なんだろう?」
それに先生はいつもいつもタイミング悪いですね、ほんと恨みますよ
っていうか先生が聞きたいだけなんじゃないですか?
話をしなきゃいけなくなったじゃないですか
「ゴレンジャー以外にも話さないとダメなわけ?」
ちょっと待ってて。みんなで片付けてくるから。」
片付けるって、面白い言葉を使うわね
それってお掃除みたいなモノ?
そうまでしてプライベートを聞きたいか
「もういいぞ。」「いいニャ―。」
はぁ・・・・・
ほんとに片付けたのね
さっきの人達みんな遠いところにいるわ
先生もどっか行ってくれない?
先生って閻魔様みたいよね
嘘ついたら舌ぬかれる?
「そうね・・・・・・きっと怖いからだわ。」

「何が怖いの?」
「さあね。」
「ねぇ、教えてよ、友達でしょ?手塚も聞かせて欲しいよね。」
ちっ、閻魔様のあとを継いだか、魔王め
周助お願いだからその笑顔はやめてくれ
それに国光に振るなー!!
あぁ…さっきから国光がグルグルしてる
……まいった言わなきゃだめか
どこからどこまで話せば納得するんだ?
……そうねぇ、簡単に言えば
「……未来のある選手を潰したくないから私はテニスをしないわ。」
「よほどの自信があるんだな。」
「……」
「育てることもできるだろう?」
「育てる?冗談でしょう?片っ端から壊したいぐらいなのよ!
きっと向いてないのね。仲良しこよしでテニスをすることなんてできないわ。
勝負するほうが似合ってる。自信ないから試合する気なんて起きないわ!」
自分でしゃべって自分でわからなくなってきたわ
なんだかつじつまが合わないわね
でも嘘は言ってないはずだわ
「闘争心が邪魔をしてるって言いたいのか?それのどこが問題だ?」
「ずいぶん簡単に言ってくれるわね。話した言葉通りよ。それ以外にないわ。」
話した言葉すら忘れちゃったわ。まぁいいか。とりあえず納得してもらおう


「手塚、おぬしの言ってる事はちと違うらしいのぉ。」
「竜崎先生?」
は優しすぎるんじゃよ。そのくせプライドも人一倍じゃ。」
「はっきり言っときますね。図星だけどあんたに何がわかるって?
そこまであっさり言われるとは心外ですよ。傷ついちゃうわ。」
私にも分からなくなっちゃったのに先生わかるの?
そおれってすごい!その前におかしいわ!
竜崎先生はさらに詰め寄ってに問う
おまえ、かなりのテニス経験があるだろう。」
「話……どこまで理解してるんですかね。」
「「どういう意味ですか?」」
手塚も不二も二人が一体何の話をしているのか分からず説明を求めた
菊丸大石組はさっぱりわからなくて唖然としている
ちなみににも分からなくなっていた
「わからなくていいわ。こんなもの。」
だってさっきから思っているんだけど、私にもわからないんだから
分かるわけがないじゃない。でもとりあえず先生はわかるの?
なぜ?エスパー?
「こやつはただの自信過剰じゃないってことじゃ。よほどの実力者でなければ
ああいう言葉は出て来ん。それに経験もな。一年のコーチする気はないか?」
「…………」
そうなんですか?あぁそうか。そうかもしれないわ
それはそうよ、私には自信なんてこれっぽっちも無いもの
だからコーチなんてする気ないわよ
それはそうと先生いつまで話すの?
、さっきのあれは指導テニスだろう?」
「なんのことですか?」
「おまえの実力はどのくらいなんだ?わしにはわからん。」
「そんなの戦った相手にしか分かりませんよ。部長に聞いて下さい。」
「おまえは部長の力を引き出した。強いなんてもんじゃない。凄すぎる。
中学でも高校レベルでもない。あれは指導テニスというもんだ。」

そろそろこの話題やめません?
「先生いいかげんおしゃべりが過ぎます。教えたら楽しみが減りますよ。
それに私のプレイ見たでしょう?あれで一杯一杯で余裕なんかありません。」
「その評価はまだ早いねぇ。」
「先に言っときますが私は強くないですよ。あの部長さんの方が強いわ。
それに先生なら私が今考えてる事もわかるんじゃないですか?」
が考えることなど予測がつかんよ。」
「そうですか〜?」
残念です
エスパーかと思ったんですが
「それより見ていけ。手塚も不二も強いぞ。」
「わかってるじゃないですか。笑えますね。私はここに見学しにきたんです。」
今日こそは見さしてくださいよ
前回も見れなかったんですからー
「おまえ達やらんのか?にプレイを見せとかないとチャンス無くなるぞ。」
「やります。」
しっかり見といてね。」
おまえらまだそんな事いってるのか
話聞いてなかったのか?
「菊丸大石おまえらも見てないで隣のコートでやってこい。」
「いくよ英二。」
「ホイホイ。」




―――手塚VS不二
あぁー、勝手にさっさと始めちゃったよ
私の意思は無視かい!
それにしてもかなり楽しそうだな
「どうだいあの二人?」
「ええ、二人とも凄いですね。かなり上手い。」
「強いだろう?やりたくなって来んか?」
「そうですねぇ。あの二人とやるのは怖いかな。」
「弱音か?」
「弱音?そうじゃない。ただ怖いだけです、あの目が。
強くなろうとただひたむきに強くなろうとしている初心者の目。
私と戦えば多分あれは潰されてしまいますよ。」
あの目が怖い
君達は本当にまっすぐ素直にテニスを学んでる
いずれ超えられない壁を知ってしまうだろう
「今はまだそれに耐えられない。」
「なるほど。そういう意味だったのか。」
「いつでもまっすぐ上を向いていて欲しい。彼らはまだ成長期です。
部長ほど強くない。経験が足りなさすぎる。
強くなったら一緒にテニスやりたいですね。
でもきっと私の本来のプレイは知らないほうが幸せですよ。」
「テニス部に入らない理由がわかったよ。」
「本気でやれない部活など寂しいだけですから。」
「もったいないな。あいつらのコーチするつもりは本当にないか?」
「ラケットが近くにあると拾ってしまいそうですからね。」
持ち逃げしちゃいますよ、パクッっちゃいますよ
そんでもって楽しそうにプレイしてる奴片っ端から殴りたい
先生といると知らず知らず結構話してしまいますね
魔王よりも恐いかな?やっぱり閻魔様?
嘘言うと舌切られるのね??そんなのいやぁ〜!!
でもまだ嘘はいってないわよ


「渦中のあいつらは楽しそうだの。」
「ええとても(私もなにげに楽しいですよ)」
「めったに本気を見せんのに。」
「そういえば気合入ってますねぇ。」
「二人ともさっきののテニスに触発されたんじゃないのかい?」
「さぁ……ただの全力疾走って感じにみえますけど。」
「不二のあれはつばめ返しだ。」
弾まないボールね……
まさに魔王
はねなきゃテニスじゃないじゃん
こうしてこれして絶ち切る感じ?・・・・・・似てるな
うん、面白いけどばかばかしい
「手塚のほうは……」
ドロップショット?
さっきも見たっけ、たしかにいいショットだ。
けど何か引っかかるな。なんだろう。フォームが微妙に違う?
「……」
「どうした?声も出ないか。」
こうしてこうしてこんな感じ?・・・・・・・・ちょっと違うな
こうしてああしてバックスピン?・・・・・・・ピキッ
負担が大きいな・・・・・・こんなんできないって
ほんとにあいつ中2?
そりゃそうか同い年だったっけ
ほんとに同じ年なのか?
「国光!」
「替われ。周助とやりたい。」
「?なにをするきだ。最後まで見てな。」
「いいからやらせろ竜崎スミレ。」
「?」
「ここは私の好き勝手にさせてもらう。」
おない年って絶対おかしい
誰もおかしいとかおもわないの?
そりゃそーか
あいつも自分じゃ気付かないんだろうな
それに気付くのが閻魔様の役目では?
このまま放ってはおけないな
「さっきの話ですけどコーチの件しばらく考えさせてください。」
それにしてもどうする?
国光と交代しちゃった
考えなしだったな…
周助に付き合う体力なんか今ないぞ!
どうする私!


、なーんか視線がきにならない?」
うん。そうだね。まさに英二と秀一郎だね
それしか考えられないね
それより練習はどうしたの
隣で打ってるはずなんじゃ?いつからそこに?
隣のコートにいたはずの英二と秀一郎がこちらのコートにいる
「ハイハイ!許せないー!………ドカッ」
「ぐ…くるし……」
でもかなりいいタイミング
でかした猫!!
でもくるしいのよね、秀一郎はがして
……ポイッ。
「コーチって手塚と不二だけにゃん??」
「僕らにも教えてほしいな。」
意訳してるし、このコンビって・・謎
「だって英二と秀一郎はダブルスじゃん。」
「ガクッ……残念だよ。」
「いいじゃん。いいじゃんニョ―!!」
ダブルスなんてよく知らん
と奇想天外なプレイはしたことあるけど
それに君たちのプレイ見てなかったよ
、いいとこで邪魔されちゃったね。」
「あー。まあいいじゃない。どうせ体力無かったし。」
「それなのに僕とやろうとしたの?」
「あははははぁ。」
笑ってごまかせ

「あれだけ竜崎先生に反対していたのにおまえはそれでいいのか?」
「んー、ちょっと気になることがあるわ。それにまだ考え中よ 国光も何か不満なの?」
「そんなことないよ。ねぇ、手塚v」
早まったかなぁ……。
「でもでも。コーチしてほしいにゃ。」
「そうそう。は部長に勝ったし。」
「手塚と不二だけなんてずるいにゃぁぁぁ!」
だからまだ考え中だって
それに一年のコーチだっていってなかったか?
「なんならレギュラー全員のコーチせんか?」
かなり早まったなぁ……。
「竜崎先生、レギュラー何人いるの?」
「8人だ。」
「一年生の有望株って何人いるの?」
「二人」
「少なっ。2年の有望株は?」
「ふむ……。2年は手塚・不二・菊丸・大石・乾・河村の6人だ。
3年は部長と副部長できまりだな。」
2年レギュラーが六人っておかしくないですか?この学年
密集してますよ
3年は一体何してる?
部長も大変ね
は2年だったな。なら同じ学年のコーチってことでどうだ?」
なにがかなしくて友達に教えるの?
強くなるのは嬉しいけどさ
おいてきぼりはむかつくわよ、やっぱ
「は?まだ同じ学年の人いたの?で?どこにいるの。」
「さっき会話してただろう?乾と河村だ。」
「あ、さっきのノート君と水分君ね。」
「じゃぁあしたからだね。明日も部活あるから。」
「ちょっとまてぃ周助!毎日は来ないぞ。だるい!それにつらい!」
おまえらコーチする方の身にもなれ!
絶対シンドイわ!
楽しくテニスしてるの指くわえて見てるのすらつらいのよ
「さすがに毎日は無いよ、。」
そりゃそうだ周助、毎日あったらかなりやだ。
「週一回だけならいいわ。」
「もうひとこえにゃ!!」
英二態度でかっ!
なんなんだいその君達の切なそうなまなざしは!
秀一郎、暗くなるなそこで
国光もなにか言ったらどうなんだいっ
「むぅ…………週二回。これ以上は譲れない。」
「決まりだねv」

あぁ…なんか周助に負けた気がするのはなぜですかぁ……。




次行ってみよー



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