女子の抵抗 その後


なにからはじまったんだっけ
初めは転入生だからだと思ってたんだよね
クラスの女の子の態度がそっけないのよ
なんていうのかな
避けられてる感じ?
でも目だけが何か言いたそう
女の子の視線がぐさっって刺さる感じ?
ちくちくする感じ?
そういえば通りすがったとたん声がひそひそ声になったり
あんまり気分がいいものじゃないけど
どれもこれもたいした事じゃないから放っておいたんだっけ

ちょうど部長のファンから手紙がきたころかな
あのあといろいろ手紙きてたんだよね
しかもよくわかんない手紙
許せないとか死んじゃえとか
あまりに短いから(ほんと一言しか書いてない)
これって何がいいたいんだろうとか思わなかった
とりあえずこれ全部いいたいことなんだろうなって思ったし


で、だんだんエスカレート
下駄箱に小さな箱が入っててこれってプレゼント用に似てるな
って思ったんだけど、開けたらびっくりしたんだっけ
なんかへびみたいな棒がピョッってでてきて
おもちゃだったんだけどね
まじびっくりした
かなり笑えたけどね
誰がくれたのかはわからないけど
とりあえずもらって部屋の4次元ダンボールに入れといた




で倉庫が開かなくなった
鍵までしっかりかかってるとはね
居るのに気付かなかったんだと思ってたんだけど
まさか故意だったとはね
レギュラーファンか・・・・
周助すら熱くなってたわ
なにをしでかすか心配よ
英二も抱きつきが半端なく強かったわ
背骨が折れるかと思ったわよ
秀一郎はどんより暗くなるし
乾はノートひっくり返してたし
タカさんはヘビー級にオロオロしてるし
国光はよくしゃべってたし
みんながおかしくなるほど心配してるってことに
私かなり動揺したわ


保健室で目覚めてから国光がずっといたんだけど
動けるようになってからみんなして送るって騒いでた
「俺が送る」の一言でみんな静かになったわ
鶴のひとこえね
「家の場所知ってる手塚に頼もう」って
同じ家に住んでること言ってないのね
国光、言わなかったのは正解かも
みんなあれだけ心配してたからね
両親がいないこと聞いただけでも動揺しそう







そして今私は部屋のベットで考え中
机のイスに無口な男が座っている
「・・・・・・・・・」
沈黙が辛くない相手っているのよね
もちろんそれは国光のことなんだけど
こいつも心配性なのよねー
両手を合わせて考え込んでいる
帰ってきてからずっとそうしてる
心配しすぎだわ
「胃薬飲んどく?」
「必要ない。」
って私の胃はかなり必要よ
「ちょっとこっち来て撫でさしてよ。」
、まだやりたいのか。」
そういいながらもしぶしぶ近くに座る
「っていうよりこうしてると落ち着くのよ。たとえばほら。
落ち込んでると心配してペットが擦り寄ってくるでしょ。
でそれをつい撫でたくなってしまう心境。」
「・・・・・・それで落ち着いたのか?」
「まあね。」
「俺はどうすればいい?」
「まだ考え中よ。そこにいて。」


このまま放っておきたいとこなんだけど
そしたら全員胃に穴があきそうだわ
さすがになんとかしないとダメね
それでどうするかってのが問題
「誰のファンだかわからないのが痛いわね。対処のしようが無いわ。」
「仲のいい女友達に聞いてみたらどうだ。」
「そんなのいないけど?」
あえて挙げれば生徒会長?
友達になったばかりなんだけど
「クラスメートにもか?」
「クラスメートか・・・。」
避けられてるみたいなのよね
聞いても答えないと思うわ


「これは俺達の写真か?」
「あ・・・・・。」
そういえば生徒会長に頼まれたのよね
いつのまにとったんだ。とられた記憶ないぞ。」
「それ隠しどりだから。」
「とるならとるって言えばいいだろう?遠慮をするな。」
「じゃあ国光もうつってくれる?写真嫌いかと思ったけど。」
「・・・・・・」
隠し取りの方が高く売れるって言ってたし
「知らないうちに撮られるのは気分が悪いぞ。」
「わかったもうしない。これからはちゃんと言う。」
「・・・・・・」
「そうだ・・・・・・・・・ちょっと国光協力して。」
「何をするつもりだ。」
「敵の懐に入るにはまず味方からってね。
クラスの女の子をさっさと味方につけるのよ。
ファンをなんとかするにはまず近くからってことで。
要するにクラスの女の子と仲良くなればいいんでしょ。」
「使い方が間違っているぞ。だができるのか?」
「それができるのよ。これがあればなんだけど。」
「・・・・・・・・」
「国光!お願い!見逃して!」







翌日
結局に押しきられた
この場合、拝み倒されたという方が適当だ
転んでもただでは起きないそんな気がする
今日の計画を知っているのは俺だけだ
誰にも言わないように念を押されたが心苦しい
教えてもそれほど支障はないと思ったが
没収されたら困るという
かくいう俺もとりあげようとしたので何も言えない
不二にバレたら焼かれて死ぬとまで言っていた
俺達を一体どういう風に見ているのだろう


念のため一緒に登校すると皆が待っている
目を合わせる事ができない
「国光もっと気楽にいこう。」
また眉間に皺が寄っていたようだ
、学校来たんだね。」
「来ないかと思ったよ。」
さん、大丈夫?」
「あっははー、大丈夫だっちゅーの。」
、心配いらないからね♪」
「手塚、大丈夫だよ。みんないるし。」
大石は俺がを心配していると勘違いした様だ
俺には隠し事は無理だなと思う
今日は一日話さない方向でいこう
「そのことでみんなに協力してほしいことがあるんだけど。」



「休み時間終わるまで誰も帰らせないで。」
「どうすればいいにゃ?」
「バスケでもドッジボールでもやって引きとめててよ。」
「何するつもりなの?」
「とりあえずクラスの女子と話し合い。」
「僕も傍にいるよ。」
「心配はうれしいけど周助いないとクラスの男子が困るのよ。」
「一人にはさせられないよ。」
「誰かいたほうがいい。」
「なら国光に待っててもらうわ。盛り下げそうだし。」
「・・・・・・。」
「手塚、頼んだぞ。」
「周助・英二、あとで参戦するから盛り上げてね。」
「乾データノートかして」
「何に使うの?」
「たまには私もデータが必要なのよ」


皆が散ったあと、は生徒会室に向かう
「生徒会長にちょっと相談が。」
生徒会長と知り合いだったとは聞いていない
俺は少なからず驚いた
俺を見て会長も驚いている
は棚を開けて三人分お茶を汲んでいる
あきらかにここに慣なれている
「これの相場は?」
「・・・手塚君ここにいるのに話していいの?」
「OKでたし?」
「今回だけだ。」
「そうねぇ、500円から1000円ってとこかしら。」
「それ高くない?」
「写真一枚がなぜそんなに高いんだ?」
「欲しい人は沢山いるし、焼きまわすの大変よ。」







昼休み

ピンポンパンポン♪
「2年5組の男子生徒は至急全員必ず体育館においでください」
ピンポンパンポン♪
の声ニャ。」
「そうだね。行こうか。」


2年5組
入った途端に静かになってひそひそ声がはじまる
「みなさん。ダンテニレギュラーはスキですか?」
し〜ん
誰からも返答がない
しかしコレくらいの予想はしていた
「私ってあいつらの友達なのよね。」
「なにがいいたいのよ。」
「誰とも恋人じゃないのよね。」
「あたりまえでしょ。」
「友達って話したり遊んだりするだけじゃないのよね」
<<いい気にならないでよ。迷惑かけてるだけでしょ。みんな迷惑よ。>>
<<好きで近づいてるんでしょ。恋人になりたいとかおもってるんじゃない?>>
<<あんたなんかブスじゃない。似合わないわ。あの人の隣にいないでよ。>>
ザワザワ・・・・・
くいついてきた、これはイケル
「こういうこともできるのよね。」
ザワザワ・・・・・
バンッ
「これ欲しくない?」
「きゃーっ!!」
「えー、いらないのいらないの?せっかくみんなのために用意したのに。」
「「「「いるいる!!」」」」
「でもこれ私が友達で近くにいること認めてくれないと困るんだよね。」
「「「「認める!!」」」」
「あ、ほんと?私結構クラスのみんなとも仲良くなりたいんだよね。
ずっと避けられてるのもなんだし。最近いろんな手紙もうざかったし。
ひそひそ話するより声を大にしてスッキリしたほうがいいわよ。
それにまたこうして持ってきてあげるわよ。たまにだけどね。
クラスメートじゃん?そのへんどうよ。問題ある?」
「「「「問題なしっ!」」」」」
「よかったーわざわざ持ってきたかいがあったわ。でもこれ当然ただじゃないわよ。
これとるのちょー大変なんだから。結構人数いるし、それくらい負担してよね。
じゃあ名前とほしい番号言ってってよ。メモるから。
あとこのことは他のクラスの子には絶対内緒よ。みんな運が良かったと思って。
レギュラーにばれたら即没収されると思うわ。周助にバレたら焼かれるわよ。
同じコートにいるからできるのよ。もう特権よ。バレたらこういうのできなくなるわ。
だからみんな気をつけてね。」
「「「絶対気をつけるわ!!」」」
<<さんって結構話わかるのね>>
<<近づきにくい感じがしたけどそうでもないわね>>
<<かなり話しやすいわ。>>
<<っていうより面白いわね>>
「・・・・・・・・みんな現金だわ。」
<<それくらいいいじゃない。みんな近づけないんだから。>>
<<そうよ。ほんとにかっこいいんだから>>
<<モテる友達を持つと辛いわね>>
「ほんとにそうね。見てよこのページ。モテるってこと痛感するわ。」
<<あはは>>
「もりあがってるとこ悪いけど、これから遊びに行かない?
クラスの男子をレギュラーに引きとめてもらってるのよ。
ついでにそこで遊ぼう。ってことはスキな人とも遊べるかも。」
「「「「もちろん行くわ!!」」」」


俺は廊下で待っていたが、すべて筒抜けだ
いかにファンが怖いかを思い知らされた
現金だなとと同じくツッコミをいれてしまった
に写真を撮らせたくないな
体育館に移動して、Vサインのが現れると
そこにいた全員が安堵した表情を見せた
クラスの男子もを心配していたのだろう
そのまま5時限目を放棄してドッジボール大会に突入した
それが終わるころにはは女子と仲良くなっていた
部員達は急激に打ち解けていくを見て首を傾げていた
乾のノートには名前と数字とファン属性の一覧が載っている
俺は今日一日の事を口にすまいと心に誓った



次行ってみよー




あとがき

・・・・・・あれ?シリアス脱出?
シリアスを目指したのにな・・・おかしいな(呆)
ここまで来てやっと自分がギャグ書きだってことに気付きました



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