女子の抵抗 クラスメート



クラスの女子と仲良くなって早二日
手紙がぱったり来なくなった
なければないで寂しいものね
もしかしてあの手紙全部クラスメート?
そんなアホな

不二君がいるとあがっちゃって話せなーい
・・・・・・らしくていないときに井戸端会議
「不二君に名前呼んでほしーい」
「乾君のノートに名前書きたーい」
「菊丸君のジャージが着たーい」
「大石君に相談したーーい」
「手塚君に怒られたーい」
「河村君を苛めたーい」
意味不明だけどこれが彼女達の希望らしい
やっぱりこいつらアホでしょ


あの日5時間目の教室には誰もいなかった
HRで怒っている担任に主犯は誰だといわれて
クラスの女子にあっさり指差された私もアホだけど
ついでに漢字100個書き取り100回の刑を受けた
周助も笑って手伝ってたよ

こりゃ終わらんねってつぶやいたら
クラスの男子も手伝ったよ
こんなにいても終わらないねって周介がつぶやいたら
女子も手伝ったよ
なんか連鎖反応って感じ
それで速攻終わらしてみんなで提出しに行ったんだっけ
筆跡が全然違うけど気にすんなって一応いっといたら
そうしようってそれかなり笑える


いつまでたっても心配しつづける周助を
無理やり強引に部活に行かせて
ファンクラブの詳細を聞いた
どのファンクラブもかなりの大人気で
人気の差はそれほどないらしい
おかげでモテないと男子が本気で寂しがっていた

話はかなり盛り上がって気付いたら周助が帰ってきてた
誰もそんな時間だとは思わなくて誰かが忘れ物かと聞くと
めちゃめちゃ笑いだした
クラスの雰囲気を感じてやっと安心できたみたい
だから私も落ち着いた周助に安堵した

これで一応解決したんだと思う





が朝から妙に嬉しそう
、なにかいいことあった?」
「今日は手紙がないわ。」
「そっか。よかったね。」
それで嬉しいんだ
大変な騒ぎだったからね
もちろんみんな集めて騒ぎにしたのは僕なんだけど
あまりに心配だったんだからしょうがないよね
ってあっさり考えすぎだよ
だから僕が守らなきゃって思ってたのに
自分の力でなんとかしちゃうなんてね
なんていうか、凄すぎ?
僕の出番なくなっちゃったじゃないか
どんな話し合いだったのか聞きたかったな
手塚は何か知ってると思うんだけどなぁ


放課後僕は安心していて注意を怠った
階段で突然が不自然に崩れて落ちかける
僕はをかばったけど体勢が悪くて二人とも落ちた
僕もも体をしたたか打った
「痛いね・・・・・。、大丈夫?」
「いてえ!!!!」
突然の発狂に驚いたけど僕を見るとすぐに元に戻った
「ちょっと周助だいじょうぶ?」
「僕は平気。」
近くにいた数人のクラスメートが心配して保健室にいこうという
怪我もしてないし大丈夫だから行かなくてもいいよ
でも結局のひとことで連れ去られた
「とりあえず保健室にサボりにいこう。」



保健室に入るといきなりがしゃがみこむ
いきなりどうしたのかと思ってのぞきこむと左手で右手を押さえている
僕はあわてての手をとるとそこは腫れあがっている
どうしてすぐに言わないの!」
「今気付いたんだからしょうがないでしょ。」
はあ・・・・。
ってそういう子だったね
「それより宮島、わかった?」
は近くにいたクラスの男子に声をかけた
の真摯な目で何を言っているのかすぐに気付いた
その瞬間僕はこれ以上ないくらい低い声で言葉を発していた
「いますぐその子のところに連れて行ってもらうよ。」
今僕はすごく報復したいんだけど!
体を進めようとしたのに動けなかった
「あんたは私の手当てがあるわ。」
左手が僕の服を掴んで離さない
今すぐ行きたいんだけどな
仕方無く抵抗をやめるとは微笑んだ
、怒ってないの?」
ここまでされたら怒っていいよ
なんていうか、普通怒るよ
普通じゃないっていうなら僕に怒らせてよ
それくらいいいよね
そう思っていると意外な言葉を聞く事になった
「私かなり怒ってるのよね。それはもう。二度と立たせたくないくらい。」
?」
「年上だったら半殺しもんよ。年下だったら売りとばそうかしら。
私だけじゃなくて友達の周助まで巻きこむのがかなり許しがたいわ。
会いたくないけど今すぐここに連れてきて。つーか連れて来いって。」
。あっさり怖いことも言ってるね。」
「スッキリしたわ。」
かなり早いね
って静かに怒るんだね
それに自分じゃなくて僕のことで怒ってるんだね
やっぱり普通じゃないね、ほら見てよ
宮島も驚いてるよ


「宮島、手は出さないからここにつれてきて。」
「いいけど。その前に僕達がかりてるよ。」
「「?」」
「今たぶん囲まれてるかも。」
「「なんで?」」
「手当て終わったら行ってみる?」






着いた先は2年5組で僕らのクラス
中から声が聞こえる
((なんか君達って忘れてることないの?))
((は不二だけの友達じゃないんだけどな))
((そうそう。さんに勝手な事されると困るわぁ))
((それに僕達のファンクラブの会員なんだよね))
((何それ〜!?)(いつのまに??))
((ってさっき作ったんだけどさ))
((知らなかったよ、俺も入れて))
((それよりこんな事するの良くないよ))
((今度傷つけたら承知しないよ))
((いくらなんでも酷すぎるわよねぇ))
((張り付け獄門級だぜ?))
((それも酷くない?))
((別にいいんじゃないかな。脅すくらい))
((たしかに脅しだけならタダだわ))



教室の前の廊下で、扉に手をかけるでもなく
僕とと宮島は突っ立っている
「なあ。これどう思うよ。」
「宮島どう思うのさ。」
「これってなんなんでしょう?」
中の会話から察するに多分囲まれているのだろう
「なんかすっげー入りにくいぜ。」
確かに入りにくいね
きっと沢山の人数に囲まれてるんだろうね
たとえばほら、カゴメカゴメって歌あるでしょ?
隣の正面(=犯人)ダァレ?って
それで、とおりゃんせみたいに詰問してるんだろうな
「ちょっとかわいそうかも。」
「そうか?」
「面白いけど♪」
「・・・・・・」
はさっきから静かだね
何か考えているようだけど
どうしたの?」
「周助・・・・張り付け獄門って何?」
「テレビの時代劇にでてくる技だよ♪」
「あ、見たことないか。面白いから今度見てみ。」
「そんな面白いの?」
「悪いことするとおしおきされるんだぜ。」
「僕も面白いと思うよ♪」
「なあ。、これどう思う?」
「なんていうか、入りずらい」
たしかに中学生の会話だと思えないよね
カゴメもとおりゃんせも古い歌だし
僕達だって時代劇見る年じゃないけど(クスッ)
でも良かったね、皆に愛されてるよ♪




中の生徒が廊下の気配に気付くと三人を招き入れると
教室の中にはクラス全員が集まってしまっていた

「で、なんでこんなことになってるの?」

が質問をするとクラスの男子は一斉に答えを返す
「前回のとき、怒らなかっただろ?」
「何も言わなかったし。」
「だからどうすることもできなかったんだ。」
さん優しいから言わなかったの知ってたんだ。」
「そう、前回何も言わないから何もできなかったし。」
「そうそう何とかしたかったのはやまやまなのに。」
「それで今回も怒らないんじゃないかと思って。」
「それにこれ以上我慢できなかったし。」
「見てられなかったしな。」
「なんとかしたかったんだよ。」
「勝手なことしてごめんね。」
さすがに一度に全部は聴きとれないがいいたいことはなんとなくわかった



「つーか、保健室で怒りを微妙にぶちまけてたぜ。」
宮島がそう言うとクラスの男子は驚きの声と見たかったといううなり声をあげた
((さんも本気で怒ることがあるんだね))
((僕も見てみたかったなぁ))
「やめたほうがいいぜ。マジな顔で怖いこと言うし。」
((え?なにそれ?))
「怒ったのは自分じゃなくて不二の事に関してだけどな。」
そう付け足すと今度はクラスの女子が反応を示す
すごいわ、やさしいのね、などと歓喜している
「ねえねえちょっと。私はまだ怒ってるわよ。」
の言葉にみな疑問符が頭に浮かぶ
((ほんとに怒ってるの?))
「うん。だってまだ周助に謝ってくれてないわ。」
「僕は謝ってくれても嬉しくないよ?」
「そりゃそうだよな。助けただけだぜ。」
「関係無いのに巻きこまれたんだから当然謝ってくれないと私の気が済まないわ。」
らしいね♪」
「そういうもんかなー。」
宮島の疑問はクラスの女子にかき消された
((私達はそういう気持ちわかるわよ))
((実行はしないけどね))
「やっぱり自分に対しては怒ってないんだね。」
不二がそう納得するとクラスの男子も盛り上がる
((さん優しすぎだよ))
((だからファンクラブもできたのね))
((なぜか憎めないわね))
((一応男限定だからな))
((あたりまえじゃない))
((会長誰やる?))
((宮島でいいんじゃん?))
「俺がやんのか?」
宮島がそう言うと不二を含めたクラスの男子が一斉に睨みつける
「何やなの?」
その迫力はすさまじいものがあったが宮島はすんなり了承した
「・・・・イヤじゃねーけど。別にいいぜ。」
((副会長は不二ってことで))
((いつも一緒だしね))
「うん♪いいよ♪」
不二が楽しそうにそう答えるとあっという間に話は進んでいく
((不二君ってばファンクラブの筆頭よ?))
((なのにいいの〜?))
((副会長なんてうらやましいわ))
((抜け駆けすんなよ))
((それなら書記にでもする?))
((そんなのあとで考えようよー))
((じゃあ、とりあえずファンクラブ結成だ))
((名前のセンスねーぇ、そのままじゃん。あはは))
、これどう思うよ?」
「ちょっと謎だけど、薔薇色の人生ね。」
((あははー。そう言ってもらえて嬉しいよ))
((作った甲斐があったねー))


「それでなんで逃げられてるの?」
気づけば犯人らしき人に逃げられていた
「あーほんとだー。」
「やりすぎちゃったかな。」
「いーんじゃん?」
「これでもうやらないだろ。」
「クラス全員の報復だぜ。」





が家に帰ると手塚は驚いた
右手に包帯がぐるぐると巻かれている
怪我をしたのかと心配したが本人は笑っている
しかもそれは滑稽なくらい分厚いぐるぐる巻きだ
微妙にほつれているところもある
誰がこんな巻き方をしたのだろうか
それは不二である
、巻きなおすぞ。」
手塚は何も聞かずに巻き直した
が自分で巻いたと考えたからだ




次行ってみよー



あとがき

えーっと、これは一体なんざんしょ〜。(カワイタ笑い)
手塚と不二、どちらが包帯巻くのうまいか、れもん的には微妙なトコです。
手塚が一生懸命包帯巻いて、ぐるぐる巻きにする姿が見たかった・・・
そしたらへたれ国光バンザイなのにな・・・
「できたっっ!」とキラキラ目で訴えてほしいのぉ(へたれ推奨、腐女子的妄想)


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