リッチマン



写真をサバいた
その数、800枚
あんまり数が多いので、写真店から割引サービスしてもらった
手元には万札が5枚残る
はリッチマンに変身した



しかしこの数は並大抵の苦労ではない
ひとりではこなせるはずもない
そこで唯一知ってる国光に手伝わせることにした
黙々とテキパキこなす国光
一番苦労したのは手塚国光だったりする



すべてを配布し終えて、国光は計算を始めた
何か見落としているような気がしたからだ
ちーん・・・・・でた答えは2万という利益

「儲けすぎじゃないか?」
手塚国光、あなどれん
「国光に全部あげるよ。」
「俺は必要ない。」
「じゃっ、ありがたくvv」
手塚国光はこのとき気付いた
やられた
男の弱みにつけこまれた
は笑っている
笑顔を見ているとそれでもいいかと思わせるから不思議である

「何に使うんだ?」
「う〜ん・・・・ラケットでも買おうかな。」
「足りるのか?」
「足りないの?」
良質のラケットは三万を軽く超える
安物となれば話は別だ
は怪我した右手を空に掲げた
じっと右手を見ている
俺もその姿をじっと見る
なにかあるんだろうか
「やっぱやめた。勿体無いお化けがでる。まっくろくろくろすけ〜♪」
アニメ通だな
ジブリを知ってる俺自体もやや怖いが
「本でも買ってこようかな〜。」



本屋に付き合えと言われて一緒に行ったはいいが、
イラストロジック
略してイラロジ
それだけか!?
1冊500円もしないモノだ
「はいコレ。国光にワイロ。」
ワイロ?
ああ、いわゆる口止め料か
ということはそれを俺に??
しかしこのチョイスはどこからきているのか理解不能だ
「なぜイラロジなんだ?」
「だって乾が言ってたよ〜。頭の体操、柔軟させてって。」
「乾が?」
「ほんとはキミタチってできてるの?」
「・・・・・シツコっ。」
「あ、口調変わっとるよミッチー。」
最近たまにからミッチーと呼ばれることがある
俺のテンションが高い時くらいだがな
は何か買わないのか?」
そう言いながらも俺はイラロジを受け取った
数独の方が好きなのだが言いそびれてしまった
「いらない。」
が自分のモノを購入するのをみたことがない
うちの家計からいくらか小遣いもでているはずだが
何に使っているのだろう
「もうすこし自分の為の買い物してもいいんじゃないか?」
というか、そうするべきだと思うが
その前にここに何しに来たんだ
そもそも買い物するためではなかったのか
「自分の買い物ねぇ・・・・」
はキョロキョロ見渡したあと、あアレどうよと俺をひっぱる
「国光、コレで決まりだ。」
「・・・・・・・・・。」
「だめなの〜?なんでー。」
俺はインスタントカメラの詰まったカゴの前からイヤイヤとゴネるを無理やり引きずり帰宅した







翌日もはリッチ状態に浸っていた
「・・・ふっふっふ・・・」
、いいことあったんだね♪なに?」
「今の私はリッチマンなのさ。」
「え?そうなの?」
「・・・ふっふっふ・・・」
は今、王様気分である
が嬉しそうなのは周助にとっても喜ばしい事である
しかし、不思議な変貌に、周助は小首を傾げた
「なんでまた・・・・ついこないだまでビンボー娘だったのに。」
「ぇ?・・・あ、ああ!そうね。」
「だからなんで?」
「小遣いゲットしたんだよ、周助君。」
はっ、しまった
もうすこしでバレるとこだ
「ふぅ〜ん・・・・・じゃぁさ、大会終わったらみんなで遊びに行こうよ。」
「おおっ!それナイスなアイディアだね!」
「でしょ♪」
人差し指でかわいくポーズを決める周助
なんだかすごく気持ち悪いが、話が反れたということで良しとしよう
「・・・・・・・今日部活終わったら、どこか寄ってこうか♪」
「・・・・・・。」
周助の話はの耳に入っていなかった
「ね♪」
周助の同意を求める言葉にはつい相打ちを打ってみた
「そうね。」



終業のチャイムがなると、はサクサク帰り支度をする
、コーヒーと紅茶どっちがスキ?」
突然周助に呼びとめられた
「ん?どっちもスキだけど?」
「じゃー今日はコーヒーね♪」
「なにが?」
「えっ・・・・・約束覚えてないの?」
微笑む周助にドス黒いオーラのような霧が舞う
最近は磨きがかかってきたようだ
「ま、まさかねぇ・・・・?」
「だよね♪今日はコーヒー店行くから、、ちゃんと部活でてね♪」
「・・・・・マジデ?」
部員とはいえ自由参加を公認されているは、このあと生徒会室に行ってさっそく次の儲け話を企もうとかいう予定を立てていた
「オボエテルヨネ♪」
こんな状態の不二を敵に回すのは有利ではない
「・・・・・ハイ。」
こうしては本日部活にでることになった



パコーン、パコーン
テニスコートは熱気があふれている
「おまえたち、もっとしっかりやらんかい!!」
怒りの調子で大声をあげているのは竜崎スミレしぇんしぇいだ
「おっ、。久しぶりだねェ。」
竜崎先生が手を止めると、部員たちの息継ぎ(あえぎ)が聞こえだす
「お竜さん、めずらしー。」
「お互いさまじゃよ。」
「まーそーだけどー。」
「いや、な、大会が近いからね。シゴいとかんとな。」
「へー・・・・それじゃ私一年とこ行ってくるわ。」
「しっかりみてやっとくれ。」
「へいへい。」



先輩、今日こそ教えてくれるんっすね!らぁっきぃ〜!」
「うぅぅッス!」
駆け寄ってきた桃城と海堂ははしゃでいる
「そういや桃ちゃんと薫ちゃんはどんなテニスするの?」
「俺スマッシュ好きっす!」
「薫ちゃんは?」
「・・・・・粘り勝ちっス。」
「あー、切り札が特にないってやつか。」
「・・・・・・しゅん。」
「コレコレ、落ちこまない落ちこまない。」
ワクワク・・・ワクワク・・・桃城と海堂はどんな練習が待っているのか楽しみだった
しかしの口から飛び出した練習メニューはあっさりしていた
「桃ちゃんうさぎ跳び。薫ちゃんランニング。さー、行ってこい!」
「・・・へ?それだけっすか?」
「ナニ文句たれてんの。ずっと素振りでもいいわよ?」
「「いってきまっす」」
タッタッタ・・・・
あー1年生って楽ちんだわ〜
「「あのー、先輩。俺達はどうすれば・・・?」」
背伸びをしていたら、活発な桃と薫とは異なる腰の低い小人たちがやってきた。
「あんたらダレ?」
「一年の荒井と林です。」
「じゃぁ素振り。」
「「何回ですか?」」
「逝けるトコまで。」
「「先輩、もう無理っす〜(泣)」」
「もうやったの?お竜もやるわね。あはは。」
「「先輩笑い事じゃないっすよ〜。」」
「だったら玉拾いして休憩しなさいな。」
「「はいっ。」」
タッタッタ・・・
あー、ほんとに1年生って楽ちんぽんね〜
そうだ
荒井といえば部室にジュースを持ちこんでいるので有名だ(実証済み)
とにかく貰っておこう
1年生を放ったらかしで、は部室からジュースを取ってくる
今日のジュースはスプライト




ゴキョッ!

今の音はなんでしょう・・・?
スプライトのフタに指をひっかけたところで変な音がテニスコートを取り巻いた
は、まだ開けていないのに、自分の指が折れたのかと錯覚した
しかし、それは違うらしい
さっきまで張り切っていた竜崎先生が、腰に手を当てている
「イツツツツ・・・」
「先生っ!」
「せんせい!」
「せんせっ?」
「スミレン、大丈夫?」
「あっ、ああ。だいじょぶじゃ・・・ツッ。」
歪んだ顔のすみれんを見ているほうがよほど苦しい(失礼シマシタ)
「きゅきゅーしゃ、ぷり〜ずvv」
「おぃ、っ。だいじょうぶじゃと言っておろうが!」
「とにかく先生退場ねー。」
「おぃ、っ!大会が近いんじゃ!」
「そんなこと言ったって・・・・ねぇ?周助?」
「すみれんぎっくり腰だからね♪」
「・・・不二?」
「年寄りなのにゃ〜vv」
「き、菊丸?」
「体に毒です。」
「て、手塚!?」
「さて行きますか。」
「お、大石どこに連れていくんじゃっ!?」
「保健室に決まってるじゃないですか★キラーン」
「いっ、いぬい?」
「あとは心配しないでくださいねvv」
「河村まで・・・・・・ふむ。しかたないのぅ。、あとはおぬしに任せたぞ。」
「なんで私が・・・・」
「はいはい♪先生しっかり療養してくださいね♪」
不二が代わりに返事をすると、竜崎先生は河村と乾によって拉致られた
「任せたぞぉーぅ。」
遠くのほうからすみれんの叫びが連呼されていた



「さてと♪、このあとどーする?」
「周助、このあとって?」
「練習するか、お開きにするかだよ♪どっちでもいいよ、僕は♪」
そういって微笑む不二は、汗だくだった
周りのみんなも汗だくだった
「練習でもいいんだからね♪僕は♪
要するに周助は「練習はもういい」と言っている
懇願と言ってもいいだろう
妙にいたずら心が刺激されて『じゃあ』と言いかけると念を押された
「僕の練習付き合うよね♪♪」
「・・・・・・終了の方向で。」
私がそう言うと、周助を含めてあたり一面がパアァッ・・と明るくなった気がした



片付けから着替えまで全部済ませたテニス部一行は
全員そのままお出かけルンルン気分である








次行ってみよー



あとがき

えーっと、これはもしや前回続きか?(爆)
そして通称マサやんは、翌日部室で「俺のスプライト、ぬるい・・・。」と嘆くでしょう
使い回しかよ!な、ネタでした


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